これから建てる家に高級感のある外観を取り入れたいものの、「具体的に何をすべきかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

一口に「高級感のある外観」といってもさまざまなテイストがあるため、まずはどのような外観があるのかを知ったうえで、自身の理想を深掘りしていくことが大切です。

本記事では、高級住宅の外観の事例を紹介します。最後まで読めば、自身が求める理想の外観に辿り着くための参考となるでしょう。

高級住宅のテイスト別外観の特徴4選

一口に高級住宅といっても、さまざまなテイストがあります。代表的なのは、以下の4つのテイストです。

  1. モダン
  2. エレガント・クラシック
  3. インダストリアル
  4. リゾート

自分が建てたい家のイメージを具体化するにあたって、まずはどのようなテイストにしたいかを決めることが大切です。代表的な4つのテイストの特徴を見ていきましょう。

※ここで掲載している住宅の写真は山川設計の実例ではなく、イメージ写真です。

1. モダン

モダンな高級住宅の外観

外壁にはコンクリートやタイルなどを採用することが多く、無機質で現代的な印象を与えるでしょう。配色は白やグレー・黒などのモノトーンカラーが多いです。

「シンプル」「モノトーン」という特徴から、周囲の環境と溶け込みやすいのも魅力の1つです。シンプルなデザインのため、外構や家具に選択の幅が広がりやすく、世代を超えて好まれる住宅デザインと言えます。

モダンテイストの住宅は、シンプルでムダがなく飽きが来ないデザインが特徴です。部分的に曲線を取り入れる箇所はあるものの、基本的には直線的なデザインで住宅を設計します。屋根や窓・建具など、あらゆる場所で正方形や長方形といった直線を意識したデザインになっています。

2. エレガント・クラシック

エレガント・クラシックな高級住宅の外観

エレガント・クラシックテイストの住宅は、ヨーロッパの建築様式を取り入れた優雅さと品格を重視したデザインが特徴です。丸みを帯びた形状を多く用いることで、高級感のなかに柔らかさを演出できます。

外壁は石材を使用することが多く、淡いベージュやアイボリーなどの上品な色彩が好まれます。レンガ造りを採用し、古典様式を感じさせる重厚感を醸し出すスタイルも人気です。

またアイアンを使用した門扉や窓枠、玄関周りの柱やオブジェなどが豪華さと格式の高さを表現することも、エレガント・クラシックスタイルの特徴です。

外観のイメージと合わせて、内装に大理石を取り入れたりシャンデリアやアーチ型の階段を設けたりすることで、ヨーロッパのホテルやお城を思わせる住宅を実現できます。庭に整形された植栽があれば、より優雅な雰囲気を生み出せます。

3. インダストリアル

インダストリアルな高級住宅の外観

インダストリアルは、直訳すると「工業の」という意味です。スチールやコンクリートなどをあえて剥き出しとし、工業製品のような無機質なかっこよさを演出します。ヴィンテージ感がありつつも、独特な雰囲気を醸し出してくれる佇まいが人気です。

あえて無機質にした外観は、芝や植栽を設けてもよく映えます。広々とした庭があれば、独自の雰囲気がより際立つでしょう。

「シンプルでありながらも、独特な雰囲気を出したい」そんな方におすすめしたいスタイルです。

4. リゾート

モダンな高級住宅の外観

リゾートテイストの住宅は、開放感と自然との調和を重視して非日常的な「高級リゾート地に滞在している」と感じさせるデザインが特徴です。

リゾートテイストの外観を作る上で、重要な要素は生活感を出さないことです。外観には木材や石材など、自然素材を多用することで温かみのある雰囲気を演出します。白やベージュなどの明るい色調が中心で、周囲の自然環境との調和も重要なポイントです。

アクセントカラーを入れて、ラグジュアリーなリゾートヴィラをイメージした外観を目指すケースもあります。外構にはプールやジャグジー、広々した天然芝のガーデンなどを採用することで、非日常感を高められます。そして敷地内に南国風の樹木や花々を取り入れ、エキゾチックな雰囲気を演出すると、さらにリゾート感が強くなるでしょう。

また「リゾート」と言っても、アジアンリゾート・地中海リゾート・西海岸リゾートなど、さまざまな種類があります。具体的なリゾート地や国のイメージが決まっていると、より理想的な住宅に近づけられるでしょう。

山川設計のデザイン別実例

高級住宅の外観をさらに具体的にイメージできるよう、弊社が手掛けた実例も以下の4パターンで紹介させていただきます。

  1. モダン
  2. エレガント・クラシック
  3. インダストリアル
  4. リゾート

モダンスタイルの外観実例1:ゆとりを楽しむコートハウス

モダンスタイルの外観実例1:ゆとりを楽しむコートハウス

施主様がヨーロッパで見かけた大きな中庭を囲む石造りの住宅をイメージし、それを山川設計で実現した実例です。

中庭をコの字型に囲む建物は、シンメトリーの落ち着いたデザインです。長いアプローチを進む時間が、「どんな家なんだろう」という期待感をより一層高めてくれます。

モダンスタイルの外観実例2:コンクリート打ち放しの住まい

モダンスタイルの外観実例2:コンクリート打ち放しの住まい

「山川設計のシンプルでシャープなラインのデザインが好き」という施主様からのリクエストで完成した邸宅です。

無機質でシンプルなコンクリート打ち放しは、都会的でかつ洗練された印象を与えます。ビルトインガレージも設けられており、機能性も抜群です。

エレガント・クラシックスタイルの外観実例1:優雅な佇まいの賃貸併用住宅

エレガント・クラシックスタイルの外観実例1:優雅な佇まいの賃貸併用住宅

丸みを帯びた屋根や大きな支柱、煌びやかな街灯が印象的なエレガントスタイルを採用した邸宅です。

門扉やフェンスなどの随所に使われたアイアンが暮らしを優しく包み、街並みを華やかに彩ります。門扉から玄関までのゆとりのアプローチや、吹き抜けのゴージャスなデザインが特徴的な玄関ホールなど、上品で優雅な内装が外観の魅力をより一層引き立てています。

エレガント・クラシックスタイルの外観実例2:アイアンが彩る唯一無二の住まい

エレガント・クラシックスタイルの外観実例2:アイアンが彩る唯一無二の住まい

曲線が美しい外観デザインが特徴の邸宅です。施主様のアイデアで、アイアンの門扉と手すりにはオレンジ色のガラスがアクセントで入っています。

夜になると照明にアイアンがひときわ美しく浮かび上がり、外観をさらに煌びやかに彩ります。

エレガント・クラシックスタイルの外観実例:歳月と共に価値を高めるビクトリアンスタイルの家

エレガント・クラシックスタイルの外観実例:歳月と共に価値を高めるビクトリアンスタイルの家

「本物の美しさを備えた住まい」を熱望された施主様に提案した、ビクトリアンスタイルの邸宅です。外観に使われているレンガはフランスから取り寄せています。

プライバシーを守りながら暮らせるコートハウスとなっており、地下室には広々とした音楽室が設けられています。

インダストリアルスタイルの外観実例:「古城」をイメージした邸宅

インダストリアルスタイルの外観実例:「古城」をイメージした邸宅

施主様がお好きだったインダストリアルスタイルを徹底して仕上げた邸宅です。重厚な「古城」のイメージで建築しています。

竣工して間もない住まいでありながら、まるで近代工業黎明期の邸宅のような雰囲気を漂わせています。

リゾートスタイルの外観実例:出かけなくてもわが家がリゾートの住まい

リゾートスタイルの外観実例:出かけなくてもわが家がリゾートの住まい

まるで南洋のリゾートホテルにいるような高揚感を与えてくれる邸宅です。テラスは室内の床とフラットに繋げ、内外一体で楽しめるデザインとしています。

東京近郊に建築した邸宅ですが、自宅にいながらリゾート気分を味わえます。

高級住宅の外観デザインに見られる4つの要素 

高級住宅のイメージをより具体化するために、外観においてよく見られる要素も押さえておきましょう。

高級住宅の外観デザインにはさまざまな要素がありますが、代表的な以下のような切り口から考えてみてはいかがでしょうか。

  1. 曲線を描いた印象的なフォルム
  2. デザインコンセプトに合わせた外壁
  3. 敷地面積に合った、庭が見えない設計
  4. 統一感のある外構デザイン

弊社の実例写真とともに、それぞれ詳しく解説します。

1. 曲線を描いた印象的なフォルム 

曲線を描いた印象的なフォルム 

高級住宅の外観デザインにおいて曲線を用いたフォルムは、通りがかる人が思わず目を止める印象的なポイントです。

曲線を取り入れたデザインは、直線的な構造に比べ優雅さと柔らかさを演出し、建物全体に流れるような美しさをもたらします。外観における曲線は、木造や鉄骨では表現が難しいRCの高級住宅だからこそ実現できるフォルムです。

高級住宅の顔と言えるファサード(建物の正面デザイン)では、直線的なデザインだけでなく、大胆な曲線を取り入れることで印象的なフォルムを作り出せます。オリジナリティの高い住宅設計に必要であり、建物全体の奥行きを生み出すのにも効果的です。

山川設計では、曲線を取り入れたデザインを採用することが多く、鉄筋コンクリート(RC)の特性を活かした構造美を追求し、自由度の高いデザインを得意としています。自由度の高いデザインにより、施主様の個性やライフスタイルに合わせた唯一無二の住宅を提供します。

2. デザインコンセプトに合わせた外壁 

 デザインコンセプトに合わせた外壁 

高級住宅の外観において、外壁は外観の印象を決める重要な要素と言えます。デザインコンセプトに合わせて適切な素材や仕上げを選ぶことで、建物の統一感が一層増して満足度の高い邸宅が完成するでしょう。

高級住宅の場合は高品質で耐久性があり、美観を重視した外壁材を使用しているケースが多いです。例えば自然石やタイルなど素材本来の質感を活かして、建物のデザインコンセプトに合わせた素材が選定されます。

山川設計では石目柄のデザインを取り入れることが多く、高級感がありながら落ち着きのある品格が感じられる外壁を得意としています。

3. 敷地面積に合った、庭が見えない設計

敷地面積に合った、庭が見えない設計

高級住宅において、プライバシーの確保は非常に重要です。特に庭園やテラスなどの空間を、外部の視線から守れるように設計しているケースは多いです外から見ると視線を防ぐかのような閉じられた佇まいでも、なかに入ると外観からは想像もつかないような開放的な空間が広がるように設計されています。

具体的には塀や生垣、植栽などを効果的に配置して外部からの視線を遮ります。また、建物自体の配置や形状を工夫することで、プライバシーを確保したまま光や風を取り込める「中庭のある豪邸」が実現できるのです。

このような設計により、近隣の環境があまり気にならなくなり、セキュリティ面でも安心感が生まれます。

4. 統一感のある外構デザイン 

統一感のある外構デザイン 

高級住宅の魅力を最大限に引き出すには、建物と外構の調和が欠かせません。統一感のある外構デザインは住宅全体の品格を高め、洗練された印象を与えます。外構に使用する素材を建物本体と統一することで、一体感のある外観が実現可能です。

例えばアプローチや門扉、フェンス・植栽などを建物の外観デザインと同じコンセプトや色調で統一し、細部までこだわりを持って住宅を設計します。

また、照明計画も重要です。建物の正面を美しく照らす照明や、アプローチを優雅に演出する地中埋め込み式のライトなど、夜間の景観まで考慮した計画が大切です。照明まで含めて細部まで行き届いた外構デザインにより、高級住宅が1つの芸術作品のような存在感を放ちます。

高級住宅の外観デザインを設計事務所に依頼する際のポイント

理想とする住宅の外観のイメージが固まってきたら、設計事務所に相談してみましょう。家を建てる決心をしていなくても、どのようなデザインを実現できるのか提案してもらえます。

理想の外観を実現するためには「信頼できる設計事務所選び」と「自身が理想とするイメージの共有」が重要です。その際の具体的なポイントは、以下の2つです。

  1. 設計事務所の実績を確認する
  2. 予算と希望する外観イメージを明確に伝える

1つずつ確認していきましょう。

1. 設計事務所の実績を確認する

設計事務所に依頼する際には「どのような実績があるか」を確認することが大切です。優れた実績を持つ事務所であれば、高品質なデザインと確かな技術力が期待できます。長年の経験をもつ設計事務所であれば、さまざまな課題への解決力を持っているでしょう。

また、各設計事務所には得意とするデザインスタイルがあるため、実績を確認することで「自身のイメージと事務所のスタイルが合致するか」を判断できます。実績を確認する際は、設計事務所のホームページ上で公開されている「過去の施工事例」を見てみましょう。

さらに詳細な情報を知りたい場合は、直接問い合わせてカタログを取り寄せたりショールームに行ってみたりするのもおすすめです。特に、理想の住宅スタイルの設計例があるかに注目してみてください。

2. 予算と希望する外観イメージを明確に伝える

予算と希望する外観イメージを設計事務所に明確に伝えることで、実現可能で満足度の高い外観デザインになります。

外観に使用する材料や施工方法によって、費用は大きく変わる可能性があります。予算の範囲を明確にすることで、その中で最も理想とするイメージに近いデザインを提案してもらえるでしょう。

希望する外観イメージについては、具体的な写真や図版を用意して伝えるのが効果的です。雑誌やインターネット・SNSから画像を集め、好みのスタイルや避けたい要素を説明しましょう。

さらに、外観デザインに求める機能面についても忘れずに伝えます。例えば、プライバシーの確保や自然光の取り入れ方、メンテナンスの容易さなどについての要望があれば、具体的に説明しておきます。優先したい要素や譲れない点を明確にし、早い段階で明確に伝えることでミスマッチを避けられるでしょう。

まとめ

一口に高級住宅の外観といっても、モダンやエレガントなどさまざまなテイストがあります。各メーカーや設計事務所の実例をチェックしつつ、好みや生活スタイルに合わせて選びましょう。

山川設計では1つの決まった作風をあえて持たず、施主様の好みに応じてさまざまなデザインの提案が可能です。詳細なヒアリングのもとイメージを具体化し、ご契約の前に模型を使って外観デザインをご確認いただけます。

無料相談を受け付けているので、「ざっくりとデザインのイメージはあるが、具体化できていない」「自身の理想を実現するために、予算はどれくらい必要なのか知りたい」という方もお気軽にお問い合わせください。

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