RC(鉄筋コンクリート)住宅の外壁はデザイン性に優れ、多くの選択肢があります。

「RC住宅の外壁にはどのような仕上げ方法があるのか」「どれを選べばよいのか」と迷う方もいるでしょう。

本記事では、RC住宅の外壁で使われる主な仕上げの種類や特徴を解説します。実例も紹介しているので、RC住宅の外壁に興味をお持ちの方はぜひ最後までお読みください。

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RC住宅の外壁によく使われる仕上げの種類

外壁が美しいRC住宅

RC住宅の外壁の仕上げにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。

ここでは、代表的な外壁の仕上げの種類を紹介します。

外壁材初期費用耐久性メンテナンス性
タイル仕上げ高い非常に高い
(汚れがつきにくく、補修の手間が少ない)
石張り仕上げ高い非常に高い
(耐久性が高く、ほぼメンテナンス不要)
コンクリート打ち放し仕上げ中程度中程度
(撥水処理や定期的な補修が必要)
左官仕上げ中程度中程度
(防水処理やひび割れ補修が必要)
吹き付けタイル安い中程度
(定期的な補修が必要)

※ここで掲載している写真は山川設計の実例ではありません

タイル仕上げ

タイル仕上げはコンクリートの上にタイルを貼る仕上げ方法です。RC構造は下地が強固なため、タイルをしっかりと固定でき、耐久性の高い仕上げを実現できます。

タイルは1,000℃以上の高温で焼き付けられるため耐久性が高く、長期間美観を維持できるのが特徴です。また、色や質感のバリエーションが豊富でデザイン性にも優れています。

以前はモルタルでの接着が一般的でしたが、経年劣化による剥落事故の懸念がありました。そのため現在は金物で固定する方法が主流になっています。ただし、これらの工法は施工に手間がかかるためコストが上昇する傾向にあります。とくに、住宅の規模が大きくなるほどタイルの使用量が増え、施工費への影響が大きくなる点には注意が必要です。

石張り仕上げ

石張り仕上げは、天然石を使用することで、重厚感と高い耐久性を実現する仕上げ方法です。高級感を演出したい場合に適しています。

施工にはモルタルやステンレス金物を使用します。近年は金物を使って固定する工法が主流です。

耐久性が極めて高く、汚れも目立ちにくいため、ほとんどメンテナンスの手間がかかりません。ただし、石張りは材料費・施工費ともに高くなりやすく、コスト面では慎重な検討が必要です。

コンクリート打ち放し仕上げ

コンクリート打ち放し仕上げは、タイルや塗装の仕上げをせず、コンクリートそのものの質感を活かす仕上げ方法です。無機質で洗練された雰囲気を演出でき、型枠の継ぎ目やPコン(コンクリート型枠の部材の跡)もデザインの一部として利用されます。

コンクリートは吸水性が高く、撥水材や塗料を塗布しないと劣化しやすいため、こまめなメンテナンスが必要です。定期的に補修や撥水処理を施すことで、耐久性を高め、長く美観を維持できます。

コンクリート打ち放し仕上げの住宅については、以下の記事で詳しく解説しています。

左官仕上げ

左官仕上げは、左官職人がコテなどを使ってコンクリートの上に壁土や漆喰を塗る仕上げ方法です。施工時の温度や湿度の影響を受けるため、唯一無二の質感を生み出せるのが特徴です。

主な材料には、壁土(土に藁や砂を混ぜたもの)や漆喰(消石灰にのりや繊維を含んだ麻を混ぜたもの)などが用いられます。職人の技術によって表情豊かな仕上がりになる一方で、施工には手間がかかり、工期が長くなる傾向があります。

また、防水処理を施さないと汚れや劣化が進みやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。

吹き付けタイル

吹き付けタイルとは、塗装の吹き付けにより、凹凸のある質感を再現する仕上げです。表面は凹凸がありながらもツルツルと滑らかになります。下塗り・主剤・上塗りと厚塗りしていく仕上げで、「複層仕上げ塗材」とも呼ばれます。

RC住宅の外壁の仕上げの中でも、費用は比較的安価です。色や艶、粒の大きさなど、仕上がりの印象を自由に変えやすい点も特徴です。

山川設計独自の仕上げ「外壁シート工法」について

山川設計独自のRC外壁手法「外壁シート工法」

山川設計では、独自の仕上げとして「外壁シート」を用いた工法を採用しています。コンクリートの上に石目柄のパターンをつけて、その上に塗装を施す工法です。外壁シート工法では本物の石材のパターンを用いているため、写真では本石と間違われるほどの美しい仕上がりが実現できます

RC住宅では、高級感のある大判のタイルや石材がよく使用されますが、3階以上では剥落の危険性があるため推奨されません。一方、外壁シートは剥落の危険がないため安全性を確保しつつ、リアルな質感を再現して、高級感のある外観に仕上げられます。費用に関しても、自社の工場で制作しているためタイルや石材の半分以下です。

また、タイルや石材用の固定レールを使用しないことから、外断熱工法の外壁にも適用できます。RC住宅と非常に相性が良く、費用も抑えられることから、山川設計にご相談にいらした施主様には積極的にご提案しています。

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RC住宅の外壁実例【山川設計の実例】

山川設計が手掛けた、美しい外壁を特徴とするRC住宅の実例をご紹介します。

外壁シート工法の実例:天然石の質感を再現した落ち着いた雰囲気の中庭

天然石の質感を再現したRC住宅の外壁

都内でも有数の住宅地に佇む、Tさんご夫婦の邸宅。ヨーロッパの石造り住宅をイメージした、広々とした中庭を囲むコートハウスです。

建物はシンメトリーを意識した落ち着いたデザインで、中庭を中心に配置。車3台を収容できるビルトインガレージを備えた棟と、それに平行するもう一棟を玄関ポーチのある建物でつなぎ、統一感のある美しい外観を実現しています。

中庭の壁には、大判のタイルを貼ったように見える外壁シート工法を採用。天然石の質感を持ちながらも、施工性が高くコスト面でのメリットもあります。

優雅な佇まいと機能性を兼ね備えながら、街並みにさらなる品格を添える邸宅です。

外壁シート工法の実例:エレガントな曲線美と重厚な支柱が際立つ家

曲線美が際立つRC住宅の外壁

代々受け継がれた土地に建つ、Nさんの賃貸併用住宅。角地の立地を活かし、どこから見ても美しい佇まいを実現しています

外壁には、天然石の風合いを持つ外壁シート工法を採用。重厚な支柱や繊細なアイアン装飾と調和し、優雅で洗練された印象を際立たせています。

また、随所にあしらわれたアイアンが建物全体に気品を添え、街並みに華やかさをもたらしています。賃貸住宅でありながら、邸宅のような品格を感じさせる住まいです。

タイル仕上げの実例:大判タイルで高級感を演出したコートハウス

大判タイルで高級感あるRC住宅の外壁

二世帯住宅として建て替えられたRC構造の住まいです。築50年の住宅を一新し、現代的で機能的なデザインに生まれ変わりました。

外観は直線を強調したシンプルなデザインで、大判タイルが高級感を演出します。道路からセットバックすることで、街並みにゆとりを与えています。

エントランスにはアイアンの門扉を採用し、洗練された印象に。夜になると、壁の街灯がやわらかな光を放ち、街並みを上品に照らします

石張り仕上げの実例:石張りの外観が美しいエレガントな賃貸併用住宅

石張りが美しいRC住宅の外壁

3階建ての賃貸併用住宅として設計されたこの住まいは、自邸と入居者双方に上質な暮らしを提供するエレガントなデザインが特徴です。

外観はオレンジとオフホワイトの2色の石張りで仕上げ、重厚感と温かみを演出。アイアンの装飾とのコントラストが美しく、まるで海外の街並みに佇む邸宅のような雰囲気を醸し出しています。

さらに、やわらかなカーブを描くバルコニーや開口部が、直線的な建物に優雅さを加え、洗練された印象を与えています。

石張り仕上げの実例:光に包まれた美しい石張りの住まい

周囲の街並みに調和するRC住宅の外壁

お子様の独立を機に、ご夫妻が新たな暮らしを楽しむために建てられた3階建ての住まい。外観は上質な石張りで仕上げており、エレガントでクラシックな趣を感じさせます

光を受けて美しく輝く外壁は、周囲の街並みに調和しながらも、気品のある存在感を放ちます。ビルトインガレージを備え、機能性とデザイン性を両立した、洗練された佇まいが魅力です。

コンクリート打ち放し仕上げの実例:コンクリート打ち放しと石張り壁のコントラストが美しい住まい

コンクリート打ち放しのモノトーンが広がるRC住宅の外壁

コンクリート打ち放しのモノトーンが広がる、都会的でスタイリッシュな外観デザインです。山川設計のシャープなデザインを愛する施主様のこだわりが随所に感じられます。

外壁は、無機質なコンクリートと重厚感のある石張りを組み合わせ、シンプルながら大胆な印象に。外からの視線を遮りつつ、大切なゲストや友人を招いてパーティーを楽しめる、プライバシーに配慮した設計となっています。

コンクリート打ち放し仕上げの実例:機能と美が調和する美しい家

コンクリートとアイアンの装飾を組み合わせたRC住宅の外壁

コンクリート打ち放しの無機質な質感に、エレガントなロートアイアンを組み合わせた洗練された外観です。直線的なフォルムがモダンな印象を与えつつ、アイアンの装飾が優雅さをプラスしています。

1階部分はアイアン扉を設け、プライベート空間を確保しながらも、賃貸併用住宅として3戸を確保。機能性と美しさを兼ね備えた、都会的で洗練された住まいが実現しました。

RC住宅の外壁材を選ぶ際のポイント

外壁は建物の美観や耐久性に大きくかかわる重要な要素です。適切な外壁材を選ぶことで、長期間にわたり快適な住環境を維持できるだけでなく、メンテナンスの手間やコストを抑えられます。そのため、外壁材の選択は慎重に行いましょう。

ここでは、RC住宅の外壁材を選ぶ際のポイントについて解説します。

  • 後からのデザイン変更が難しいことを念頭において選ぶ
  • デザイン面だけでなく性能面も考慮する

後からのデザイン変更が難しいことを念頭において選ぶ

外壁は建物の印象を大きく左右する重要な要素であるものの、一度施工すると頻繁に交換できるものではありません。工期とコストの観点からデザイン変更は現実的ではないため、慎重に選ぶことが大切です。

外壁材を選ぶ際には、見本を取り寄せたり、シミュレーションを活用したりして、実際の仕上がりをできるだけ具体的にイメージしましょう。また、周囲の景観や他の建材との調和も考慮することで、より完成度の高い外観デザインを実現できます。

デザイン面だけでなく性能面も考慮する

外壁材はデザインの美観を左右するだけでなく、耐久性や防水性など性能面でも大きな影響を与えます。選ぶ外壁によって、メンテナンスの頻度やコストが異なるため、デザインだけでなく長期的なコスト面も考慮することが重要です。

たとえば、タイル仕上げや石張り仕上げは耐久性が非常に高く、メンテナンスの手間が少ないため、初期費用が高くても長期的なコストパフォーマンスに優れています。一方、コンクリート打ち放し仕上げや左官仕上げは、独特の風合いを楽しめるものの、定期的な防水処理や補修が必要となります。

外壁材初期費用耐久性メンテナンス性
タイル仕上げ高い非常に高い
(汚れがつきにくく、補修の手間が少ない)
石張り仕上げ高い非常に高い
(耐久性が高く、ほぼメンテナンス不要)
コンクリート打ち放し仕上げ中程度中程度
(撥水処理や定期的な補修が必要)
左官仕上げ中程度中程度
(防水処理やひび割れ補修が必要)
吹き付けタイル安い中程度
(定期的な補修が必要)

このように、外壁材の選択はデザインの観点だけでなく、長期間の維持管理を見据えた判断が求められます。バランスの取れた選択をすることで、美観と機能性を両立した住まいを実現できるでしょう。

まとめ

RC住宅の外壁は、デザインの自由度が高く、仕上げ方法によってシンプルでモダンな印象から、重厚感あふれる外観まで、さまざまな表情を演出できます。

外壁の素材や仕上げは建物全体の印象を大きく左右するため、住宅のコンセプトや周囲との調和を意識した選択が重要です。

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