目次
- 実例で見る、吹き抜けのある暮らし【山川設計のRC住宅実例】
- 実例1.光と集いが交わる50畳の大空間
- 実例2.家族の距離を近づけるリビング階段と吹き抜け
- 実例3.家族の時間を豊かにする“空中廊下”
- 実例4.扉を開けて”魅了する”美しい玄関
- 吹き抜けを活用したRC住宅の間取りのメリット
- LDK+吹き抜け:開放感ある生活空間が生まれる
- リビング階段+吹き抜け:家族が自然と顔を合わせる間取りにできる
- 玄関+吹き抜け:来客を一瞬で魅了するドラマチックな空間を演出できる
- 吹き抜けのある住まい、より魅力的なものにするには
- 採光と通風を最大化する
- 空間にメリハリを与える
- 空間の印象を決める主役となる「照明」にこだわる
- 吹き抜けのある家づくりで後悔しないためのポイント
- 冷暖房効率を考えて空調設備や窓を検討する
- 直射日光対策をする
- 音やニオイが伝わらない対策をする
- メンテナンス性を考慮する
- 理想の吹き抜け、山川設計にご相談ください
吹き抜けは、RC住宅と相性の良い間取りとされています。
一方、吹き抜けのある住宅を検討する中で、このような不安を感じていませんか?
- 吹き抜けがあると、寒いんじゃないの?
- 音が響くって聞いたけど、大丈夫かな?
- 掃除が大変そう…。
たしかに吹き抜けならではの懸念点はあるものの、正しく設計すれば大きな問題とはなりません。吹き抜けの設計に精通したプロに依頼することで、暮らしの質を格段に上げてくれる空間となります。
本記事では、山川設計が手がけたRC住宅の実例を交えながら、吹き抜けの魅力や設計のコツ、後悔しないためのポイントを解説します。
実例で見る、吹き抜けのある暮らし【山川設計のRC住宅実例】
実際に吹き抜けを活用した間取りとして、山川設計の実例を紹介します。複数の実例から、具体的にどのような吹き抜け空間を実現したいのか、イメージを深めていきましょう。
実例1.光と集いが交わる50畳の大空間

「友人を呼んでホームパーティができる家にしたい」
そんなご夫婦の願いから生まれた、50畳のLDKの一部を吹き抜けにした住まいです。白を基調にした空間に、鏡面シルバーのペンダントライトが夜を華やかに彩ります。リビングとダイニングで天井高を変えることで、賑わいと落ち着きの両立を図りました。
実例2.家族の距離を近づけるリビング階段と吹き抜け

「デザインも、機能性も妥協したくない」
そんな施主様の想いを形にしたのが、リビング階段と吹き抜けで1階と2階を緩やかにつなぐ間取りです。青と白を基調とした曲線の階段は、家族の存在を感じられる開かれた設計です。天井高を抑えたダイニングは、食事に集中できる静けさを確保しています。
実例3.家族の時間を豊かにする“空中廊下”

曲線階段を上がった先には、家族のためのスタディスペース。1階のリビングとは空中廊下でつながり、音や気配が心地よく伝わります。「家族がいつも一つになってくつろぐことができること」という希望を、吹き抜け空間で実現した住まいです。
リビングにはアイアンの装飾とシャンデリアを施し、クラシカルな雰囲気に仕上げました。
実例4.扉を開けて”魅了する”美しい玄関

玄関ホールに吹き抜けを取り入れた実例です。モノトーンでまとめながら極力要素を少なくし、シンプルにまとめつつも、曲線が折り重なる空間によって魅力的な玄関を演出しています。
シューズボックスにブラックミラーを用いることで、広がりをより感じることができます。
間接照明とシャンデリアで優雅な空間を演出しながらも、らせん階段が弧を描いて2階へ、さらに3階へとつながっていく様子が、空間をいっそう美しく見せてくれます。
吹き抜けを活用したRC住宅の間取りのメリット
吹き抜けを活用したRC住宅の間取りには、以下のようなメリットがあります。
- LDK+吹き抜け:開放感ある生活空間が生まれる
- リビング階段+吹き抜け:家族が自然と顔を合わせる間取りにできる
- 玄関+吹き抜け:来客を一瞬で魅了するドラマチックな空間を演出できる
それぞれ詳しく解説していきます。
LDK+吹き抜け:開放感ある生活空間が生まれる

RC住宅ならではの広々としたLDKに吹き抜けを組み合わせると、生活空間へとさらなる開放感をもたらしてくれます。「広々とした空間でリラックスしたい」という方に最適な組み合わせといえるでしょう。
さらに、RC住宅によって実現できる大開口の窓と合わせれば、日中は自然光によるリラックス空間を演出できます。
リビング階段+吹き抜け:家族が自然と顔を合わせる間取りにできる

リビング階段+吹き抜けの組み合わせは、家族が自然と顔を合わせる間取りとなるのがメリットです。吹き抜けと階段が下階と上階の空間をゆるやかにつないでくれるため、家族の存在を感じやすいでしょう。
また、RC住宅は大きな吹き抜けやワイドな階段ホールを計画しても構造的な制約が少ないため、「家族が行き来しながら自然に視線が交わる開放的な動線」を確保しやすい点が特徴です。階段周りに大きな窓を設けたり、踊り場を広めにしたりといったプランの自由度が高く、日常的に家族が集まりやすい“通りたくなるリビング動線”をデザインしやすいのもRCならではです。
玄関+吹き抜け:来客を一瞬で魅了するドラマチックな空間を演出できる

玄関に吹き抜けを設けることで、扉を開けた瞬間に視線が上へ抜け、明るく開放的な第一印象を演出できます。RC住宅は大きな吹き抜けを計画しやすいため、玄関まわりに大胆な空間演出を取り入れやすいのが特徴です。
吹き抜けにより天井の高さや光の入り方にメリハリが生まれ、来客を一瞬で魅了する“ドラマチックな玄関”が叶うでしょう。家具や装飾の少ない玄関こそ、縦方向のボリューム感が際立ち、住まい全体の上質さを自然と伝えることができます。
吹き抜けのある住まい、より魅力的なものにするには
吹き抜けのある住まいをより魅力的なものにするために、以下のような点に注目してみましょう。
採光と通風を最大化する
高窓(ハイサイドライト)や天窓(トップライト)を使うことで、1階まで自然光が届き、風も効率よく通ります。
高窓や天窓は、隣家との距離が狭い、周辺に高い建物があるなどの理由で、日中の1階からの採光が難しい場合の解決策にもなるでしょう。
▼高窓のイメージ

また、開閉可能な窓を設ければ、効率よく空気が循環することで風通しがよくなる効果も期待できます。冷たい空気は低所へ流れ、暖かい空気は高所へ流れる性質があるためです。
RC(鉄筋コンクリート)構造を採用すれば、大胆な大開口の窓も実現できます。
空間にメリハリを与える
吹き抜けの天井部分の形状は、平天井に限らず、勾配天井や折り上げ天井という選択肢もあります。
勾配天井は天井に奥行きが出て、開放的に見える視覚効果があるため、より大胆な吹き抜け空間がつくれます。
折り上げ天井も、空間に奥行きが生まれ、開放的に見せる効果があります。
▼折り上げ天井のイメージ

吹き抜けのある空間にアクセントを加えることで、目線にも動きが現れ、豊かな空間をつくることができます。
空間の印象を決める主役となる「照明」にこだわる
吹き抜けを美しく演出するには、照明計画が非常に重要です。吹き抜けがあると、2階分の天井高を確保できるため、一般的な高さの天井では使えないような大きな照明器具をつけられます。
たとえば、ダイナミックな吹き抜けには、大型のシャンデリアが合うでしょう。
▼シャンデリアを取り入れた吹き抜け空間のイメージ

シャンデリアはそれだけで装飾性が高く、華やかさがあるため、空間をラグジュアリーに演出できます。
また、吹き抜けはペンダントライトとも相性がよいです。好みのデザインのペンダントライトを吊るせば、個性あふれる唯一無二の空間が完成するでしょう。
さらに、フロアランプを兼ねた間接照明と組み合わせることで、十分な照度を確保しつつ、夜もムードのある空間を演出できます。
吹き抜けのある家づくりで後悔しないためのポイント
吹き抜けのある家づくりで後悔しないために、以下のポイントにも留意して間取りを検討しましょう。
冷暖房効率を考えて空調設備や窓を検討する
吹き抜けのある家づくりでは、冷暖房効率を考えて空調設備・窓を検討する必要があります。吹き抜け空間は、通常の部屋の2倍近くの容積があるため、冷暖房の効きが悪くなりがちだからです。空気には、冷気は低所へ、暖気は高所へ流れる性質があるため、「夏は暑く、冬は寒くて後悔した」との声も多々あります。
床暖房は、冬場冷たい空気がたまりやすい低層部を積極的に温めてくれるためおすすめです。
直射日光対策をする
吹き抜けのある家づくりで後悔しないためには、直射日光対策も欠かせません。
吹き抜けに窓を設置すると、室内へと日差しをたっぷり取り込める一方で、直射日光が入りやすいことが懸念されます。そのため、吹き抜けのある住宅は、「夏は暑い」「まぶしい」といわれることがあります。
吹き抜けの窓から入る直射日光を和らげるには、窓にカーテンやロールスクリーン、ブラインドなどを取り付けて、室内に入り込む日射量を調整できるようにするとよいでしょう。また、窓の上部にひさし(開口部の外側につける小さな屋根のこと)を設置するのも効果的です。
窓にLow-Eガラスなどの遮熱性が高いガラスを使う、遮熱フィルムを貼ることでも、直射日光の熱を緩和できます。
また、手の届かない位置にあるカーテンについては、電動の製品を検討するとよいでしょう。
音やニオイが伝わらない対策をする
住宅に吹き抜け空間を取り入れる際は、音やニオイが伝わらない対策も必要になります。吹き抜け空間では、上下階が空間的につながっており、音やニオイが伝わりやすいためです。
とくに、リビングと居室がつながっているリビング階段+吹き抜け、リビング+吹き抜けの間取りで問題となりやすい傾向にあります。
音が伝わらないための対策としては、各室の配置計画が重要です。吹き抜け空間と個室の間に廊下を挟む、寝室は音が発生する位置から離れた場所に配置するなどの設計が求められます。
ニオイについては、キッチン周辺や吹き抜けに換気設備をしっかりと設ける、キッチンを吹き抜け空間から離れた距離に配置するなどの対策が考えられます。
メンテナンス性を考慮する
吹き抜け部分に設置した照明器具は、どうしても交換や調整がしにくくなってしまいます。
対策として、シャンデリアやダウンライトにも寿命が長いLED照明を使い、交換の頻度を減らすのがよいでしょう。また、昇降可能な照明としておくことで、業者を呼ばずとも自分で交換や調整ができるようになります。
理想の吹き抜け、山川設計にご相談ください
山川設計では、RC構造をベースとした自由度の高い設計を得意としています。RC構造だからこそなし得る、曲線を活かした大胆な構造設計を実現します。
また、間接照明や輸入のシャンデリアなどを取り入れて、空間全体を一貫してデザインすることが可能です。実用性を兼ね備えた空間演出を叶えます。
吹き抜けは、設計次第で「感動」にも「後悔」にもなり得る空間です。理想の吹き抜け空間を実現したい方は、ぜひ山川設計へご相談ください。
照明計画も踏まえ、細部までこだわった理想の空間を一緒に考えてみませんか?

